Cultural News 2010 May Issue Japanese Summary

カルチュラル・ニュース2010年5月号の日本語要約(今回はスペースの関係で1ページとなりました) ●パサデナのノートン・サイモン美術館で、6月4日から「広重」の版画展(P1からP5へ) 西洋美術館として全米に知られているパサデナのノートン・サイモン美術館には、日本の版画や仏像も所属されている。6月4日から2011年1月まで「広重:日本のビジョン(風景)」展が行われる。歌川広重の名作「東海道五十三次」「富士三十六景」など、約200展が展示される。ノートン・サイモン美術館の広報には、広重が、江戸の町火消同心の家に生まれた下級侍で、歌川豊廣の門下となり、その後、歌川広重と名のるようになったという解説が掲載されている。 ●曹洞宗の国際布教総監に初のアメリカ人僧侶が任命される(P1からP2, P6へ) 曹洞宗宗務庁は、ハワイ、北アメリカ、南アメリカ、ヨーロッパに国際布教総監を任命しているが、2010年4月1日付けで、アイオワ州生まれのアメリカ人僧侶を北アメリカ総監に任命した。北米総監になったのは、ルメー大岳老子で、1976年から27年間にわたり、福井県小浜市にある、曹洞宗の修行寺・発心寺で、原田雪渓老子の下、修行経験を積んでいる。 大岳老子は、アイオワ州のルーテル教会牧師の家に生まれ、父親が宣教師として東京に渡った1961年、11歳の時に、日本に来ている。東京では、高校(アメリカン・スクール・イン・ジャパン)まで、過ごし、大学入学のため、アイオワ州に戻っている。アイオワ州内のルーテル大学を卒業後、1974年に再び、来日し、以後日本で生活している。2003年からサンフランシスコにある曹洞宗国際禅センターに勤めていた。 北アメリカには、曹洞宗のアメリカ人僧籍者が約350人いて、全米に禅センターが開かれている。曹洞宗北米総監部は、リトル東京にある禅宗寺内におかれており、総監は、禅宗寺の行事も担当している。 ●「あぜみちジャンピンッ!」がジャパン・フィルム・フェスティバル・ロサンゼルスで上映される(P1からP4, P5へ) 東京の芸能プロダウション・チャーム・インク制作、西川文恵監督の映画「あぜみちジャンピンッ!」が4月のジャパン・フィルム・フェスティバルで上映され、好評を得た。新潟県魚沼市と南魚沼市で撮影され、田園風景の中で、聾唖の女子中学生がヒップポップ・ダンスに打ち込んでいくようすを描いている。 聾唖者は、振動を感じて音を体感することができる。主人公の優紀(ゆうき)はスピーカーの音量を上げて音楽を体感し、ダンスができるように、なっていく。2009年の制作。シカゴ子供国際映画祭、ニューヨークBAM子供映画祭、ソウル女性映画際、子供映画祭インドネシアで上映されている。 ●第二次大戦中の日系人収容所で、三味線、日本舞踊など、伝統日本文化を伝え続け日系人師匠を称える初めての記念公演が、リトル東京の高野山別院ホールで行われ、約200人が参加した (P2からP6へ) ●フロリダを拠点にしている山本久仁子さんの日本の昔話を英訳しパントマイムを織り交ぜた舞台、5月15日。ロサンゼルス・カウンティーが運営するミュージック・センターの「ワールド・シティー」プログラムの一環。共演は、和太鼓を使うフュージョン・グループ「オン・アンサンブル」。(P3) ●ロサンゼルス立教会(立教大学の校友会)と日系大学夫人協会が、創立記念行事として「舞と朗読の平家物語」イベントを開催、6月13日(P3) ●クラーク・センターの図案展(20世紀前半のモダン・デザイン)に、アムステルダムから借用した竹久夢二作品が展示されている(P4) ●グリーンブラット静子さんの「漢字キャラクター」と「フュージョン・イケバナ」がパシフィック・アジア美術館で展示、5月6日から6月27日(P5) ●アートスケープ・ジャパン(東京在住のアラン・グリーソン氏の美術館レポート)小金井市にある市立「はけの森美術館」。武蔵野の面影が残る自然の中に、画家・中村兼一の残したアトリエが美術館として使われている。(P5)